
2025年1月23日、冊子版の『ナギノート』を発刊しました。サブタイトルは「日本の営業線動態蒸気機関車2022-2024」。仕様はサイズB5判・24ページで、全ページフルカラーです。
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冊子『ナギノート』制作への想い、テーマ選定理由
普段はwebでコンテンツ配信をしている『ナギノート』です。読者さまから「スマホではなく紙で大きく見たい」「テーマで一覧できる本が欲しい」など、紙媒体でのご要望をいただいておりました。私自身も、普段のお仕事は冊子の編集者ですし元司書なので紙本は大好きですから、紙媒体での発行を検討しておりました。
「宮沢賢治ゆかりの東京MAP」「春の女子旅10選」など、『ナギノート』のコンテンツの中からどれを切り出そうか悩みましたが、第1冊目では「日本で現役で走っている蒸気機関車」を扱うことにしました。

それには切実な理由があります。webサイト『ナギノート』にて蒸気機関車に乗ったレポートを紹介すると「いつか乗ってみたい」という感想をいただいていました。蒸気機関車に興味を持ち、憧れているのが自分だけではないことを嬉しく感じると同時に、現実は「いつか」などと言っていられるほど悠長な事態ではないということをもっと伝えないといけないと、常々思っているのです。
「今すぐ乗りに行ってください。次は無いかもしれません。」
現在走っている蒸気機関車は、新しく作った車両ではありません。約百年前に作ったものをメンテナンスして修理して使い続けているのです。だから、いつ故障して走ることができなくなってもおかしくありませんし、経営効率を理由に廃止される可能性と隣り合わせなのです。切望するファンに応えるためにギリギリ綱渡の運行をしている…それが蒸気機関車の置かれている現実です。
私の乗り鉄は、童話作家・宮沢賢治氏について研究する中で、蒸気機関車に興味を持ち、「汽車に揺られて長距離を乗るとはどういうことなのか?」から始まりました。今や「宮沢賢治」「SL」と聞くと、誰しも『銀河鉄道の夜』を思い浮かべると思いますが、その作者自身がそもそも鉄道が好きで、宮沢賢治氏の足跡を追えば列車に当たるのです。(そして鉄道の「日本初◯◯」の類も…)
蒸気機関車に実際に乗車して、動かすために多くの人の手を必要とすること、その人力作業を見守るファンがいること、そして、そのファンは、互いに蒸気機関車の存続を願う同志であることを知りました。どの路線でも、言葉を交わし、共に過ごした思い出の人がいます。今までの出会いへの感謝と共に、この本をきっかけに一歩踏み出して、蒸気機関車に乗りに行く人が増えることを願って発刊しました。

web版『ナギノート』では全国の営業線で走っているSLに実際に乗車し、その見どころをお伝えしてきました。
2023年中にその時点で走っていたSLを全て撮影しておりましたが、当時お休み中だった「SLやまぐち」号も収録したいという思いがあり、2024年を待っての発行となりました。
結果、2022年から2024年にかけての撮影分となりましたが、この間に「SL銀河」「SL人吉」が運行終了になり、営業線現役SLにとって激動の時期になったと思います。
見どころは最大限に写真に詰め込んだので、解説などの文字情報は最小限の記載とし、web版『ナギノート』の対応ページをQRコードで付記して補足とさせていただきました。ゆったりと右脳で楽しめる内容になっております。

購入方法は「店舗購入」または「直販通販」にて
書籍は本来「定価」を定めますが、冊子『ナギノート』は定めておりません。紙本離れが進む中で、より多くの目に止まり手に取っていただきたいと考え、場合によっては「書籍」ではなく「雑貨」として扱うことを選択しました。
販売ご協力店舗さまにより、コストや手数料は異なるため、多少の価格差があります。各店舗ごとの在庫・店頭価格・精算方法・通販対応につきましては、各店舗さまにお問い合わせ願います。
アトリエナギノから直販の場合は、イベントを除き通販のみです。本体価格は1冊500円で1発送毎に発送料200円をいただいております。精算方法は先払い・銀行振込のみです。
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