使用例:「あらー、わりな」
正解はこちら
悪いね。すまないね。あら、わるかったわね。
転じて「ありがとう」のニュアンスも持つ。
他の用例
- 「電話で頼まれたの買ってきたよ」「なんた、わりな(それはそれは。ありがとう。)」
- 「もらった封筒に、肝心な書類入ってなかったんだけど!」「あらー、わりな(それはそれは。すみません。)」
- 出掛けに封筒を差し出されて「わりんだけんど、こいづ一緒に出してけね?(悪いけど、これも一緒にだしておいてくれないかな。)」
ゆるく角を立てずに感謝や謝罪を表現する言葉なので「え、それであやまったつもり?」「ありがとうって言わないんだね」と突っ込むと、一気に雰囲気が悪くなります(笑)周囲の調和を第一に、強く感情を明確にせずゆるく流す、良くも悪くも岩手県の特徴が出ている単語だと思います。
残念ながら、平成初期の中学校では、令和の現在では教員のパワハラとされそうな精神的虐待の生活指導がありました。バブル期に調子に乗った先輩に対する制裁が、行き過ぎた生活指導の慣習だけを残したようです。ゆるい「わりなー」では学校が許してくれず「ごめんなさい」「ありがとう」を明確に的確に叩き込まれたので、「わりなー」に内包される無意識の意図を読んでしまうようになり、自分では使えなくなってしまったのです。
私が感じる、無意識に内包される意図
- 「私もやろうと思ったんだけど、あなた先にやったのねー。仕方ないわね。ま、私もできたんだけど。」的な言い訳めいたニュアンス
- 「それは悪いことをしましたね。」と言う割には、悪いことをした意識が希薄なこと
けれども、このぬるく曖昧な感じが、狭いコミュニティでおたがい上手くやっていくための処方箋なのかもしれません。