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方言で東山町「石と賢治のミュージアム」ご案内

岩手方言と生活背景

地元に残り続けて方言を話し続ける人は今様に進化していて、二十代半ばに岩手を出た私はそこで方言が止まっています。

「訛ってる」と自称してる岩手の若者たちが、あぁ、訛が薄くなっているなと感じて可能な限り音声で残してみようかと思い…YouTube始めました。

方言を文字で表現することの限界を感じた時に、音声の選択肢を思い立ったのですが、なかなか自分一人でというのは得手不得手もありムリでした(笑)

制作協力をお願いしている方がいます。活動に賛同いただいて、今はお気持ちしかお礼ができない状態なのですが、丁寧に訳文やカットで見やすく仕立てていただいています。どうぞ、活動支援のチャンネル登録よろしくお願いいたします。
既出の方言記事についても、音声制作を進めています。

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動画のナレーション

石と賢治のミュージアムは、大船渡線陸中松川駅の目の前なんだども、急行止まっから隣りのげいび駅のほうが便がいいのっしゃ。
んだども、駅の目の前にタクシーいねのよ。
そんでは歩くがっつぅど、そいづもわんねのよ。距離あっかんな。そっただ時は、近くのホテルの人に、呼んでもらってけらいん。すぐに呼んですけっから。

そんで走ってっと、三菱マテリアルのでっけぇ工場見えっから、そっから松川よ。
タンカルの山見ながら、ミュージアムさ着くから。

石と賢治のミュージアムは、外の工場や展示なんかもあっから、広いんだども、真ん中あたりに風車みたいな太陽光発電機があって、そごのそばに、建物あっから。そこ目指して。
入場券買って、案内の人と話語りして、見てって欲しいのよ。

入り口のあたりに向かう途中は、変わった形の柱が並んでて、「月夜の電信柱」みだいな気分になっちゃな。こいづは、美大の人たちが、宮沢賢治の世界をイメージして作ったモニュメントなんだぢゃ。暗ぐなっと、電気づぐんだども、そいづがさっきの風車が発電した電気なんだ。

こいづがどこまでも並んでっと、見でで不思議な気持ちになんのっしゃ。右が大船渡線、左の枕木は、トロッコ道だ。ずっと向こうに、東北砕石工場っつ工場があって、そこでこしらえたタンカルをこごのトロッコ道押して、松川の駅に何トンも何トンも持ってって送ったのっしゃ。左の建物が「太陽と風の家」だ。

太陽と風の家は、宮沢賢治さんと東山町についてのミュージアム。中さ入っとスリッパ履きになんだども、ごしゃがねぇで履き替えでけらいん。

中に入って、奥の部屋で映像見んのが最初だども、行く途中に見えて気になんのがここの鉱物展示室だべ。中の石っコは、まんつ綺麗で、小林健二さんづぅアーティストさんのコレクションと、堀秀道さんに依頼して集めたコレクションでな、まーんつ見事なもんだ。
綺麗に見せるための、この黒い棚っつのが、特別でまだすごいのな。

紫外線当てて光る石っつのがまた別にあって、この紫外線も、長波と短波で光り方が違うんだ。こいづ二つを切り替えてみんのっしゃ。あんま石さピンとこね人も、こごにくっと、いっべんに好きになっからや。

宮沢賢治さんがサラリーマンしてたのって、知らない人も多いんでないべが?
ここでは、そん時の資料をパネルで見てもらいながら、石灰肥料の違いや実験も見れんだ。
生石灰の発熱実験、頭でわかってたって、なかなか見ることねぇべ。見てってけらいん。奥の電子顕微鏡も古いもんだども、電気入れればみれっから。プレパラートは、小林健二さん作ったんだ。
ズックのトランクつぅのも、なかなか無くて、ここの展示で本物見る人も多いど。

ここでごろごろしてんのは、ほとんどが町内で採れたもんだ。
東山の地面は、2億5千万年前の古いもんだから、貴重な化石だどもいっぺぇ出んのっしゃ。

2億5千万年前つうど、古生代のデボン紀とか石炭紀で、東山のとびがもりとか、からうめとか、この年代なんだ。
ウミユリや三葉虫、腕足類はよくみるんだども、アンモナイトは滅多に無くてな。あれば、日本最古のアンモナイトよ。

奥州市は山越えた隣の市だども、胆沢は小沢一郎のキモ入りでダムなんか作ってっから、今は色々石っこ出だんだっぺ。
東山は、古生物の体積の層だから、こういう金属のものは出ないんだ。奥州市には石の博物館無いからこっちさ来たんだな。

大東つっても、大東は東山と続いてっから、化石出んだ。
鱗木は、鱗みたいなのがびっしり並んでて、出た時は、魚の化石かと思うんだけんど、こいづは木だ。この時代、魚いねぇがら。

その鱗木の中でも学研の図鑑に載った写真の現物もあんだ。こいづ採ったのは、七田清さんっつ地元の人で、日本最古のアンモナイト化石も発掘した人なのよ。一生懸命採った化石についての論文書くべって頑張ってたなぁ…その論文、今は東山の図書館にあんだづ。

こっちの図書館は、宮沢賢治研究関連の書籍で、賢治研究者の斉藤文一さん、鈴木東蔵の長男で教師の鈴木實さん所有だった書籍で構成されてんだ。
工場のほうもすごいんだども、たびたびの災害で傷んでて今は工事中で入れないんだ。

また見に来てすけらいん。

追加情報

動画編集している間に「旧東北砕石工場」の耐震補強工事が遂に完了したそうです。9月13日(日)にセレモニー開催後、午後から正式オープンとのこと。遂に工場の公開が再開するんですね。2階のモートルも見れるようになったのでしょうか?私も安全装備でしか見たことがないので、時期を見て新たな工場の姿を見に行きたいです。

以前、こちらで公開していた厳美渓への慰労旅行の写真、かっこう団子の「郭公じいさん」が写っているのです。厳美の郭公団子にも行かねばなりませぬ…むむぅ…要レンタカーかな?(取材費欲しいよぉ~;)