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リニアとSL、品川駅創業記念碑

岩手方言と生活背景

品川駅高輪口。所用で降りたところ目の前に看板。見たことがあるような白い…ナニカ。

あ!リニアだ!!大きいなぁ…実物大の看板でしょうか?周囲のビルの幅以上の長さです。リニアが開業したら、品川が始発ですもんね。

どうすれば大きさがわかる写真が撮れるかなぁ?と、移動。

あれ?お向かいに石碑発見。こんなところに石碑が?え、なんだろう??

読みづらい上に、石碑のタイトルが反対面なので工事中で見れません。なんだろう…でも、この石碑が語り掛けてくる…

スマホで現在地を調べると「品川駅創業記念碑」って書いてあります。あれ?鉄道の始まりって…新橋停車場だったのでは?品川駅ができた時に作った石碑ってことかな??

鉄道列車出発時刻及賃金表
定    明治五年五月七日

上り
横浜発車  品川到着    
午前八字  午前八字三十五分
午后四字  午后四字三十五分

下り
品川発車  横浜到着
午前九字  午前九字三十五分
午后五字  午后五字三十五分

石碑に刻まれた日付は明治五年五月七日。品川と横浜の時刻表が書かれています。変ですねぇ…明治五年十月十四日(鉄道の日)が開業日のはず。その前から走ってたということでしょうか?

Wikipediaで確認すると、正式開業の前に仮開業という期間があることがわかりました。

  • 1872年6月12日(明治5年5月7日)品川駅 – 横浜駅(現在の桜木町駅)間を仮開業。一日2往復の列車が運行され、翌13日には6往復になった。
  • 1872年7月10日(明治5年6月5日)に川崎駅と神奈川駅(廃駅)が営業を開始
  • 1782年の10月14日(明治5年9月12日)正式開業。新橋駅で式典。

石碑は2往復なので初日のダイヤなんですね。このダイヤだと品川駅 – 横浜駅(現在の桜木町駅)が35分。現在は京浜東北線で品川駅 – 桜木町駅が32分なので、時間的には3分しか違わないんですね。鉄道における移動時間の感覚は、各駅停車は明治の人と今と大差無いのかもしれません。あ、SLと電車の違いは大きいと思うので、乗り心地の差は大きいと思いますよ~。

賃金表  
車ノ等級
上等  片道 壹円五拾銭

中等  同  壹円
下等  同  五拾銭
昭和二十八年四月吉日
品川駅改築落成祝賀協賛会建之

毎度「1円」と出るたびに、「当時の1円って価値はおいくら?」の問題が出ます。
前出Wikipediaの続きに「開業時の全区間の運賃は上等が1円12銭5厘、中等が75銭、下等が37銭5厘であったが、下等運賃でも米が5升半(約10kg)買えるほど高額なものであった。」と書かれていて、米もピンキリなので、ピンときづらいですよね。本日は3,000~5,000円でしょうか。やはり開きがある…ま、でも計算しやすいので、今回は1円=5,000円ということで。

上等 片道 1万5,000円
中等 同  1万円
下等 同  5,000円

いかがでしょうか?
高いですよね;ちなみに、本日ですと同じ区間が京浜東北線で400円なので、お米10kg買えません。最近見かけたお土産用お試し2合が300〜500円だったので、電車代は100年で利用しやすい価格になりました。

初日の高価な価格設定、当時のカゴ(人力)の値段に合せたらしいのですが、カゴがピンとこないので、観光地の人力車をなんとなく思い浮かべつつ「人力車ならこのくらいの値段するかもね!」と思うことにしました。もっと詳しくは、チャンスが来たら調べてみますね。

と、いうわけで「鉄道発祥の地は新橋」というイメージでしたが、品川が始まりを主張していました。リニアも始まりは品川駅ですが、やがて延伸された時に「リニア創業記念碑」建てないといけない日がくるかもしれませんね。

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追記

ナギノートは宮沢賢治のサイトなのですが、賢治さんが生まれるのは石碑の日から24年経った明治29年。賢治さんが鉄道に乗りまくるのは大正時代に入ってからなので、今日の話題は……;